邪魔が入って眠れない
真上の部屋が静かになり、やっとウトウトしかけた頃「ブーン、ブーン、ブーンブーン………」という音がかすかに聞こえた。夢うつつだったので、かなり時間が経ってから、音源がマナーモードに設定されている妻のケータイだということに気づいた。
妻のケータイを探すため、枕元のスイッチで部屋の電気をつけたらビックリ!!妻が寝ているベッドのそばに若い女の人がうつむき加減で立っている。ドアも窓もしっかりロックされている部屋へ勝手に忍び込んできたこの女性は、勿論この世の人ではない。全体に白っぽく、背後の壁が透けて見える。
グースカ寝ている妻を起こさぬよう小さな声で「ごめん。俺んとこ来ても何の問題解決にもならんから、誰か別の人んとこ行って。そんで、もし悪戯のつもりだったら全然怖くないから、あっち行って」と心臓バクバクで洟水垂らしそうになりながらハッタリをかましたらパッと消えた。
念のため妻の着信履歴を確認したが、一番新しいのは昨日の19:27だった。
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